ホルター心電図で心室性期外収縮の連発が記録され、他院で突然死の危険性があると言われた患者さんを何人か経験しました。これは本当でしょうか。心室性期外収縮で突然死の危険性を有するのは、心機能が悪い場合と失神(前失神)を伴う場合です。すなわち、これまで心エコー等で心臓の働きが正常で、気が遠くなるような経験のない方には、期外収縮が連発していたとしても突然死の危険性はほとんどないということになります。細かいことを言えば、心臓のどの部分から期外収縮が出ているのかということも考慮しなければ正しい治療の選択はできません。突然死の危険性がある場合は、植え込み型除細動器の適応も判断しなければならず専門的な知識を必要とします。現在では循環器内科医の中に不整脈専門医を取得している医師が多数おりますので、お近くの専門医に一度ご相談いただくことをお勧めします。
菊名やまゆりクリニック