内科

かぜ(感冒)

かぜ(感冒)は、のど、鼻、肺の手前の気管支などの空気の通り道である上気道に微生物が感染し炎症を起こした病気です。微生物のほとんどはウイルスで、空気中のウイルスを吸い込むことや、手で触れたウイルスが上気道に付着することで感染します。かぜの場合、のど、鼻、気管支などに炎症が広がるため、発熱の他に、のどの痛み、鼻水、咳、痰、くしゃみが混在して同時にみられることが多くなります。かぜウイルスはインフルエンザウイルスと異なり特効薬がないためくすりでは退治することができませんが、ほとんどの場合は安静を保ち、身体を良く休めることで自然回復していきます。治療は解熱鎮痛薬や去痰剤など、症状に合わせた対症療法が基本です。漢方薬もかぜの諸症状を和らげ、かぜを早く治癒させる効果が認められますのでよく処方されます。抗生物質はウイルスには効きませんので、一般には投与されません。かぜと似た症状を表わす細菌感染もありますが、その場合は抗生物質が使用されます。

インフルエンザ

10月から4月までの間に38℃以上の高熱、体の節々の痛み(関節痛)、だるさ、頭痛、のどの痛み、咳、痰などを認める場合はインフルエンザを考える必要があります。特に、急な発熱、全身症状があり、周囲にインフルエンザの患者さんが居た場合は感染の可能性が高く、迅速検査で確認します。一般にA型インフルエンザは症状が強く出現し、抗インフルエンザ薬によってあっという間に改善するのに対し、B型インフルエンザは症状が比較的弱く高熱にならないこともありますが、薬への反応は悪く完全に治るまでに時間がかかります。 迅速検査キットで陽性を確認し治療を行います。治療はイナビル、リレンザ、タミフルのほかに、ゾフルーザなどの薬剤を使用します。

高血圧

糖尿病や腎臓病など動脈硬化の危険因子のない患者さんの場合ですが、至適血圧は120/80mmHgが基準となっています(2014年日本高血圧学会)。収縮期血圧(上の血圧)と拡張期血圧(下の血圧)のいずれもがこれよりも低いレベルにしたいところです。正常血圧は130/85mmHgまでですので、これよりも高い場合は高血圧が疑われます。血圧は常に変動していますので、1回の測定だけでは本当に高いのか、高くないのかは分かりません。健康診断や病院で測定した場合は10-20mmHg程度上昇するともいわれていますし、その日の体調や測定の時間帯でも変わります。従って、繰り返し血圧を測定し、家庭での血圧が140/90mmHgを越えていれば高血圧として治療すべきと考えられます。血圧が高い状態が持続すると動脈硬化が進行し、降圧薬が効きにくくなって結局は薬剤数が増えてしまったり、脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気を引き起こしたりします。

高血圧Q&A

Q

血圧が高くなる原因?

A

ほとんどの高血圧患者さんには単一の原因はなく、遺伝、年齢、肥満、ストレス、運動不足、アルコールなど多くの要因が絡み合って血圧が上昇してきます。このような状態を本態性高血圧といいます。年齢や遺伝的素因は変えることが出来ないため、上昇してしまった血圧を下げることは簡単ではありませんが、減塩、運動、節酒など生活習慣を改善させ、できる限り血圧が上昇しにくい身体を維持することが極めて重要です。生活習慣の改善に関わらず高血圧がある場合は内服薬(降圧薬)が必要となります。
中には血圧上昇の原因が明らかな、二次性高血圧といわれる患者さんもいます。特に有名で頻度が高い疾患として原発性アルドステロン症がありますが、適切な治療によって内服薬が不要となることもあります。褐色細胞腫、クッシング症候群、腎血管性高血圧なども二次性高血圧になりますが、降圧薬が効くにくい場合は血液検査、エコー検査、CTなどできちんと診断する必要があります。

Q

高血圧に必要な検査?

A

血液検査、尿検査、レントゲン撮影、心電図、ABI(血管年齢)の測定、心エコー検査、頸動脈エコー検査などがあります。すべての検査が行われるわけではありませんが、血圧上昇に伴う動脈硬化の進行度を評価するとともに、原発性アルドステロン症や褐色細胞腫などの二次性高血圧をできる限り否定しなければなりません。

Q

血圧はいつ測るのか?

A

血圧はその人の活動に応じて常に変動しています。安静にしている時は低下し、運動中は上昇します。また、朝は血圧が上昇しており、日中から夜にかけて低下する人が多くみられます。できるだけ毎日安定している時間帯に測定したいため、1日1回の測定であれば、朝、起床後の排尿を済ませ、座った状態で1-2分安静にした後に測定すると良いでしょう。2回測定できる方は、夕食から就寝までの時間帯で、入浴後の気持ちが安定している時に測定します。測定した血圧は血圧手帳に、時間や脈拍数とともに記載することが重要です。降圧薬の調節時には血圧手帳が非常に役立ちます。

Q

血圧のくすりはいつから開始するのか?

A

実際には心血管病リスクの有無によって降圧薬開始の基準は異なりますが、家庭血圧で140/90mmHg以上であれば、生活習慣の改善とともにくすりを開始すべきと考えられます。心血管病リスクとは、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血、末梢血管疾患、糖尿病、慢性腎臓病などをいいます。

Q

一度始めたくすりはやめられない?

A

降圧薬は高血圧を治す訳ではなく、血圧の上昇を抑えるだけの作用しかありません。従って内服を中止すればまた血圧が上昇してきます。しかしながら、塩分制限や減量などの生活習慣の改善に伴い、くすりの減量や中止が可能になる方もいますので、絶対にやめられないということではありません。

Q

くすりを飲んでいるが血圧の下がり過ぎではないか?

A

これまで血圧が高かったにも関わらず薬を飲んでいなかった方は、降圧薬を開始するとめまい感やふらつきなどが起こるかもしれません。このような症状があって血圧が110/ mmHg以下となっている場合はお薬の減量や中止を考えるべきでしょう。しかし、血圧100/ mmHg程度であっても何も感じなければ、そのまま継続しても問題はありません。ひとりひとり別個に判断する必要があります。

脂質異常症(高脂血症)

脂質異常症は血液中のLDLコレステロールが高い、HDLコレステロールが低い、中性脂肪(トリグリセライド)が高い状態のことです。

○LDL:悪玉コレステロール

○HDL:善玉コレステロール

以前は高脂血症といわれていましたが、HDLコレステロールが低い状態も動脈硬化との関連性が強いことがわかり「脂質異常症」という病名が使われるようになりました。また最近ではHDL以外のコレステロール(Non-HDLコレステロール)値が高いことも動脈硬化と関連していることが明らかになっています。

脂質異常症の診断基準

LDLコレステロール 140mg/dl以上 高LDLコレステロール血症 高LDLコレステロール血症
HDLコレステロール 120-130 mg/dl 小1-3 小1-3
中性脂肪(トリグリセライド) 40mg/dl以下 40mg/dl以下 40mg/dl以下
Non-HDLコレステロール 150mg/dl以上 小3-3 小3-3
小3-4 170mg/dl以上 高Non-HDLコレステロール血症

空腹時採血、すなわち10時間以上の絶食での血液検査が原則です。食後4-6時間ほどで中性脂肪値がピークとなるためこの時間に採血すると中性脂肪が高値となります。アルコールは中性脂肪の合成を高めてしまい、12時間以上も中性脂肪は高値を維持してしまいますので、血液検査の前日は高脂肪食やカロリーの高いものは控え、禁酒をしておくことは必要となります。

脂質異常症があると動脈硬化が年齢よりも早く進行し、狭心症・心筋梗塞などの心臓病や脳梗塞・脳出血などの脳血管障害が起こりやすくなります。

脂質異常症の治療は生活習慣の改善が基本となります。食生活を見直し、30分以上の有酸素運動を取り入れ、標準体重を維持することが大切です。これら生活習慣の改善にも関わらず異常値(LDLコレステロール160㎎/dl以上)が持続する場合は、遺伝的な要因もありますので薬物療法が必要となります。糖尿病、腎機能障害、脳梗塞、心筋梗塞の既往がある方はさらに厳格にコントロールする必要性があります。

糖尿病

糖尿病は膵臓のβ細胞から分泌される「インスリン」が不足したり、その働きが悪くなったりすること(インスリン抵抗性)により血液に含まれる糖分(血糖)が高くなる疾患です。糖尿病には1型と2型の2種類があり、日本では糖尿病患者さんの95%が2型糖尿病といわれるタイプです。

○1型糖尿病:膵臓のβ細胞からインスリンがほとんど分泌されず、インスリンを体外から投与してあげないと血糖が下がらないタイプです。小児から思春期に多くみられますが中高年でも認めることがあります。

○2型糖尿病:インスリンの分泌が不足したり、働きが悪くなったりするタイプの糖尿病です。40歳以上に多くみられますが、若年発症も増加しています。

診断は血液検査によって行われます。血糖値とHbA1cを調べ評価します。

*空腹時血糖:当日の朝食を抜いて10時間以上の絶食後に測定した血糖値

*随時血糖:食事の時間を問わずに測定した血糖値

 

糖尿病の治療は食事療法と運動療法などの生活習慣の改善が基本ですが、生活習慣の見直し後にも血糖値がコントロールできない場合は内服薬やインスリンなどの注射薬による治療を行います。内服薬には、インスリンの感受性を高める薬、インスリンの分泌を促進させる薬、ブドウ糖の吸収や排せつを調節する薬の3種類がありますが、患者さんの病状を考慮し選択されます。

糖尿病は脂質異常症と同様に全身の動脈硬化を引き起こし、脳血管障害や冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)の原因となる疾患です。さらに、血糖コントロールが悪い状態が持続すると、眼病変(糖尿病性網膜症)、神経障害(糖尿病性神経障害:四肢抹消のしびれ)、腎臓病(糖尿病性腎症)を引き起こし、特に腎臓病が悪化した場合は血液透析を導入する事態にまで悪化することがあります。

むくみ

足のむくみは日常的によく起こり、足の重い感じや痛み、だるさ、こむらがえり(足がつる)なども多くの方が経験する症状です。このような症状の中には、重大な疾患が隠れていることもあります。マッサージなどでも繰り返し出現、悪化するむくみや、慢性的に続いているむくみ、顔面や上肢などにもむくみがあった場合は心臓病・腎臓病・肝臓病が原因となっている可能性がありますので、早期に血液検査・尿検査・心臓超音波検査などで心機能や腎機能・肝機能について評価しておく必要があります。

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